Oral
歯科口腔外科とは

歯科口腔外科では、お口の中や顎、顔面、そしてそれらに隣接する組織に関するさまざまな疾患を診療します。
むし歯や歯周病のような一般的な歯科治療では対応が難しいケースを扱い、幅広い症例に対応しています。
もし気になる症状やお悩みがある場合は、ぜひご相談ください。
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当院の歯科口腔外科
親知らず
親知らずとは

親知らずは、一番奥に生える第3大臼歯で、人によっては生まれつき存在しない場合もあります。
まっすぐ正しく生えている場合は問題ありませんが、横向きや斜めに生えると、隣の歯を押したり歯茎を圧迫したりすることで、むし歯や歯周病を引き起こす可能性があります。
親知らずは年齢とともに支える骨が硬くなるため、抜歯が必要な場合は早めに処置を行いましょう。
抜歯が必要な親知らず
・親知らずの周囲に痛みや腫れがある
・歯が斜めや横向きに生え、隣の歯を押している
・歯ブラシが届かず、汚れが溜まりやすい
抜歯が必要ない親知らず
・まっすぐに正常な位置に生えている
・骨の中に埋まっていて、問題を起こしていない
・十分な空間があり、嚙み合わせに影響がない
・周囲にむし歯や歯周病がない
親知らずの治療方法
抜歯
問題を引き起こしている親知らずは、局所麻酔を使用して抜歯を行います。
複雑なケースでは、外科的処置が必要となることもあります。
2回法
親知らずが神経に近い場合、抜歯を2回に分けて行います。
1回目で歯冠を取り除き、数か月経過を見てから歯根の抜歯を行う方法です。
歯冠除去術
特に下顎で神経に近接している親知らずに適用される方法で、歯冠のみを除去し、歯根を残します。
抜歯のリスクを軽減することができますが、経過次第では後から歯根の抜歯が必要になる場合もあります。
口腔粘膜疾患
口腔粘膜疾患とは

口腔粘膜疾患とは、口唇や舌、歯茎、頬などの口腔内の粘膜に生じる病気です。
その症状は一時的なものから慢性的なものまで多岐にわたり、原因もさまざまです。
合っていない補綴物や欠けた歯などの刺激、たばこやアルコールの化学的刺激、アレルギー性疾患や感染症、さらには全身疾患が関係することもあります。
症状が多様であることに加え、口腔内は環境が変化しやすい場所のため、原因の特定や診断が難しい場合も少なくありません。
口内炎が長期間治らない、再発を繰り返すなどの症状がある場合は、専門的な検査を受けることが大切です。
主な口腔粘膜疾患
白板症(はくばんしょう)
口腔粘膜に現れる白い斑状や板状の病変で、こすっても取れないのが特徴です。
原因として、合っていない補綴物やたばこ、アルコールなどが考えられますが、詳しいメカニズムは解明されていません。
自覚症状が少ないため、進行を見逃さないよう定期的にチェックすることが重要です。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)
粘膜や皮膚に現れる炎症性疾患で、粘膜に白いレース状の病変が見られるのが特徴です。
原因は不明ですが、金属や薬剤アレルギー、感染症、遺伝などが関与していると考えられています。
びらんや潰瘍を伴う場合、刺激や痛みを感じることがあります。
口腔カンジダ症
口腔内の常在菌であるカンジダ菌が増殖し、白い斑点や炎症を引き起こします。
免疫力の低下や唾液の減少、清掃不良などが原因となることが多く、高齢者や乳幼児に見られやすい疾患です。
アフタ性口内炎(口内炎)
粘膜にできる潰瘍で、痛みを伴います。
原因は不明ですが、栄養不足やストレス、疲労による免疫力の低下が関係しているとされています。
通常は自然治癒しますが、2週間以上治らない場合は受診をおすすめします。
顎関節症
顎関節症とは

顎関節症は、顎関節やその周囲の組織に起こるさまざまな症状を総称したものです。
顎関節は、下顎骨と頭蓋骨をつなぐ関節で、口を開閉したり噛む動作をしたりする際に欠かせない役割を果たします。
しかし、この顎関節やその周辺に問題が生じると、以下のような症状が現れることがあります。
・口を開けるときに痛みがある
・口の開閉がしづらい
・顎関節から「カクカク」という音がする
・耳の付け根や頭痛、耳の痛みが慢性的に続く
原因と治療の考え方
顎関節症の原因は、完全には解明されていませんが、生活習慣やストレス、外傷、噛み合わせの悪さなどが関与していると考えられています。
それぞれの症状に合わせて、正しいアプローチを行うことが大切です。
治療には、顎関節にかかる負担を軽減するためのマウスピース装着が有効な場合があります。
また、日常の生活習慣を見直し、症状を引き起こす要因を取り除いていくことも重要です。
カウンセリングを通じて、患者様の状況や症状を丁寧にお伺いしながら、治療の計画を立てていきます。
症状
顎関節症の多くでは、顎関節内にある関節円板が前方にズレたり変形したりしている状態が見られます。
口を開ける際に、下顎骨が変形した関節円板に引っかかり、「カクッ」と音が鳴ることがあります。
これが続くと、顎関節にさらなる負担をかけることになり、痛みや可動域の制限が進む可能性があります。
以下のような症状がある方はお早めにご相談ください
・噛むときや口を開閉する際の痛み
・口を大きく開けることができなくなった
・顎が外れたり、外れそうな感じがする
・慢性的な頭痛や耳の痛み